ぶどうは頂芽優勢といって、枝の先端部分の芽が優先的に伸びる性質があります。ほっておくと先端部分しか発芽しなくなるので、基の部分も発芽させるために芽傷処理を行います。
芽の先端側すぐのところに傷を入れることで、「枝の先端だ!」と勘違いさせてやるんですね。(正確には、先端から流れてくる発芽を抑制する物質を阻害させるらしい。)
前年に伸ばした主枝は必須作業です。
芽傷の深さは形成層に届く(緑の層が見える)くらいで、専用の鋏があるのですが、なければ金鋸でできます。金鋸はギコギコとやっても意外と枝が折れてしまうことはありません。
作業時期は、ブルージング(樹液が流れること)前までに行う必要があるので、2月下旬~3月上旬が最適期です。(ブルージングが始まると、傷口から液がぽたぽたと落ちますからね。)
巨峰に芽傷をいれたところ。
こちらはクイーンニーナ。
クイーンニーナは、外側のかたい殻が破れて中から産毛様の芽が見えているものがありました。
今回は、以上の芽傷処理に加えて、発芽促進を促すために液体肥料の塗布も行いました。葉面散布用の液肥を2倍希釈(めっちゃ濃い。葉面散布時はもっと薄めます。)して、刷毛で芽・芽傷部分に塗っていきました。これは芽傷処理を行わなかった芽も含めてすべての芽に対して行いました。
今回使用した液肥
無事に発芽しますように。